MENU

【就活生向け】元法学部・現役人事が教える求人票の「嘘と罠」――ブラック企業を入社前に100%見抜く方法

現役人事が暴露!ブラック企業の見抜き方

「固定残業代ってなんか怪しいけど、実際にどう危ないの?」
「『アットホームな職場』が書いてある会社って、全部ブラックなの?」
「正直、求人票の見方がよく分からなくて、どこで判断したらいいか分からない…」

就活生

求人票を見ていると、どこも良いことしか書いてなくて、本当のことが全然分からないんです。固定残業代とか週休2日制って、具体的にどう怪しいのか、詳しく教えてもらえませんか?

みなと

いい質問です。 私達採用担当者は『実情をどう整えて求人票に書くか』という”裏側”を知っています。皆さんにブラック企業を入社前に見抜いてもらうためにも、今日は人事側が使うテクニックを、内側から全部お見せしますね!

こんにちは、現役人事のみなとです。

私は大学時代法学部で労働法を専攻しており、今は新卒採用担当として採用市場の最前線で活動していることから、企業の求人票が「どのような思いがあって、どう作られているのか」といった裏事情を知っています。

今回は採用担当者の本音も交えながら、より深く求人票からブラック企業を見抜く方法をお伝えします!

この記事を読んでわかること
  • 「固定残業代(みなし残業)」の正しい計算方法
  • 「完全週休2日制」と「週休2日制」の違い
  • 「アットホーム」などの”きれいごと”が使われる会社の裏側
  • 一見ブラックに見えるけど、問題ないケースの見分け方
こんな方におすすめ
  • 企業選びで絶対に失敗したくない人
  • 求人票の数字の意味が分からず、どこで判断すべきか迷っている人
  • この会社なんか違和感があるな…」と感じたことがある人
目次

結論:採用担当者は応募者を増やすために求人票を書いている

最初に、元も子もないほど重要な前提をお伝えします。

採用担当者は、「企業の現状をどううまく表現すれば応募者が増えるか」を考えながら、求人票を書いています。

これは決して皆さんを騙そうとしているという訳ではなく、自社を魅力的に見せるための採用マーケティングの一環です。

だからこそ、今回の記事で私が伝える「求人票の表現が、どういう意図で使われているか」というポイントを理解することができれば、みなさんがブラック企業を見抜く精度を劇的に上げることができます!

みなと

求人票は企業が具体的な労働条件をアピールするための重要な書類なのですが、残念ながら都合が悪い事実をごまかしたりきれいごとを並べることで人を集めようとする会社も多くいるのが実情です…

【チェックポイント①】固定残業代は悪ではない?

みなさんが見ている求人票の中に「固定残業代(みなし残業)」があると、(ブラック企業なんじゃないか…?)と真っ先に警戒すると思います。

しかし、「固定残業代がある=ブラック」とは限りません。IT業界など、固定残業代を設けるのが当たり前になっている業界もあります。

そこで重視すべきなのは、「時間数」と「金額」の計算が正しく行われているかという点になります。

固定残業代とは

固定残業代とは、「毎月一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて支払う制度」です。

法律上、求人票には以下の3点の明示が義務づけられています(2024年改正で義務化がさらに強化)。

  1. 固定残業代を除いた基礎給与の金額
  2. 固定残業代に対応する時間数と金額
  3. 固定残業時間を超えた場合は別途割増賃金を支払うこと

この3点が書かれていない求人票は、すでに法令違反をしている可能性があります。

実際に固定残業代を計算してみよう

「初任給25万円(固定残業代45時間分/5万円含む)」とある場合の計算

STEP
基礎給与の確認

250,000円 – 50,000円(固定残業代)= 実質基礎給与200,000円

STEP
固定残業代の時給換算

50,000円 ÷ 45時間 = 時給1,111円

STEP
最低賃金との比較

東京都:1,226円、大阪府:1,177円、愛知県:1,140円 ※2025年度最低賃金

このように、時給換算が最低賃金を下回っていれば、その会社は「残業代の計算がまともにできない、もしくは意図的に低くしている」可能性が高いです。

みなと

固定残業代は『求人票上の初任給を高く見せる』手段として、意図的に使う会社が一定数あります。もちろん正当な使い方もしている会社もありますが、③の計算が最低賃金を割ってしまっている場合は即・辞退をおすすめします

求人票の固定残業代「問題ない場合と要注意な場合」

問題ない場合

月給:200,000円
(別途、固定残業代40時間分/40,000円を支給。40時間を超える時間外労働に対しては別途割増賃金を支払います)

要注意な場合

月給:240,000円(固定残業代を含む)

みなと

具体的な時間数が記載されていないと、「何時間分でいくら分」が不明なため、基本給が非常に安かったり、最低賃金以下であるおそれがあります。 ちゃんとした会社はしっかりと詳細を記入しているため、ここも判断のポイントになります!

【チェックポイント②】初任給だけじゃなく、基本給にも注目しよう!

ニュースで報道されるように、最近は「初任給40万円!」などのすごい数字を掲げる企業も増えてきました。

「それはすごい!」と思わず応募してみたくなる気持ちはわかりますが、実は、そこにはブラック企業が仕掛ける罠が潜んでいるかもしれません。

「給与(月給)」と「基本給」の違いとは

まず、給与の基本的な構造を知っておきましょう。

実は、私たちが普段「給与(月給)」と呼んでいるものは、「基本給 + 各種手当」の合計額になります。

基本給と手当について
  • 基本給
    あなたの年齢や能力、勤続年数などに対して支払われる「ベースとなる賃金」。
  • 各種手当
    役職手当、住宅手当、皆勤手当、そして前述の「固定残業代」など、会社が独自の基準で上乗せするお金。

なぜ「基本給」が重要なのか?(賞与・残業代のカラクリ)

就活生

どっちにしろ毎月振り込まれるお金なんだったら、別に一緒なんじゃないの?

みなと

確かに、口座には基本給でも手当であっても等しくお金が振り込まれます。ただ、これらの特徴を知っておかないと、ブラック企業に引っかかってしまうかもしれませんよ…

企業の中には、この「基本給」をあえて極端に低く設定し、その上にいくつもの謎の「特別手当」などを乗せることで、表面上の月給を高く見せようとする会社もあります。

なぜそんなことをするのでしょうか?
それは、「賞与(ボーナス)」や「残業代(退職金も含む)」は、『基本給』を基にして計算されるからです。

例えば、同じ「月給25万円」で、「賞与は年間で基本給の4ヶ月分」のA社とB社を比較してみましょう。

A社の場合(基本給25万円)

  • 月給:25万円
  • 賞与:100万円(25万円×4カ月)

B社の場合(基本給15万円 + 特別手当5万円 + 臨時手当5万円)

  • 月給:25万円
  • 賞与:60万円(15万円×4カ月)

このように、A社の賞与は100万円になりますが、B社の賞与は同じ4カ月分が支給されても60万円と、40万円以上の差があります。

他にも、残業代の単価も、基本給をベースに計算されるため、同じ時間働いていたとしても、合計支給額はB社の方が圧倒的に安くなります。

人事が暴露するブラック企業の心理

「基本給を低く抑えて手当を厚くする」という会社には、「人件費をできるだけ抑えたい」という経営者の心理が隠れています。

みなと

法律上、一度上げた『基本給』を会社都合で下げることは非常に困難です(不利益変更の禁止)。しかし『手当』であれば、会社の業績悪化などを理由に、後から支給額を減らしたり制度自体を廃止することが比較的簡単にできてしまいます。

そのような会社に入社したとしても、経費削減の名目で教育研修や設備投資といった、働く環境にもお金を使ってもらえず、もしかすると手当が急にカットされて、一気に収入が減ってしまうかもしれません。

メディアやSNSなどで取り上げられる「初任給ランキング」や「求人票に記載されている給与の高さ」に飛びつく前に、「基本給がいくらに設定されているか」を確認することが、自分の身(と将来の年収)を守るための最強の防衛策です!

【チェックポイント③】「完全」があるかないかで休みが年間20日も違う!?

「週休2日制」の求人票を見て「この会社は土日休みだ!」と思ったことはありませんか?

実はそこに「完全」という2文字があるかないかで、年間の休日日数は最大20日以上変わってしまうんです。

「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い

週休2日制完全週休2日制
定義月に1回以上、週2日休みの週がある毎週必ず2日の休みがある
年間休日の目安105〜115日120日前後
具体例第1・3土曜は出勤、隔週土曜休み毎週土日(祝)休み

なんとなく「完全週休2日制の方が良い」というイメージは持っている方は多いと思いますが、年間15〜20日も休日が違うということは、あまり実感できていなかったんじゃないでしょうか?

「年間休日○○日」という数字の読み方

年間休日は多い方が良い!というのは当たり前ですが、具体的にどのぐらいあれば満足できるのか、下の指標を見ながら実際の働き方のイメージを掴んでみましょう。

年間休日の指標

  • 120日以上:土日祝+夏休みやGWがあるため、かなりワークライフバランスが取りやすい
  • 115〜120日:大体カレンダー通りの休日が取れる(土日祝+年末年始)
  • 105〜115日:祝日が出勤日だったり、隔週土曜日が出勤日になっている可能性あり
  • 105日未満:法定の最低ラインギリギリなので有休も取れない環境の可能性大!
みなと

シフト制、夜勤、隔週で土曜出勤などなど、私の友達も学生時代は平気だと思っていたけれど、ずっと働き続けるとしんどい!とギブアップして、転職する人が多いです。また、平日休みの会社は友達と休みが合わないことも多いので、やはり土日祝休みの企業をおすすめします。

「有給取得率」と「有給取得平均日数」

2023年に厚生労働省が実施した就労条件総合調査によると、有給休暇取得率の全国平均は62.1%平均取得日数は10.9日となっています。

有給取得率や取得平均日数が著しく低い(30%未満、法定の5日程度など)場合は、「取りたくても空気的に取れない」職場であったり、「休み中でも電話がかかってくる」ような仕事の可能性があります。

カレンダー通りの休みがあったとしても、急病や怪我といった緊急時や、旅行などのリフレッシュの機会にまとまった休みが取れないと、どうしてもストレスが溜まってしまいます。

真に働きやすい職場を見つけるためには、年間休日だけでなく「有給」にも着目して企業を探してみましょう!

【チェックポイント④】人事が教える求人票に書かれた”きれいごと”の真実

「アットホームな職場」「若手が中心に活躍」「若いうちから裁量を持って働ける」といった、これらの”きれいごと”が使われる、「本当の理由」を教えます。

「アットホームな職場」が使われる3つの理由

率直に言うと、「アットホーム」という言葉が使われるのは、主に以下のいずれかです。

「アットホーム」の裏側
  1. 他にアピールできるものがない:賃金・休日・福利厚生といった要素で他社と勝負できない
  2. 離職率の高さを隠したい:雰囲気の良さをアピールすることで人手を確保したい
  3. 本当に人は良いけどそれ以外がダメ:一度入社してしまうと「人間関係は良いから…」と辞めにくい

ただし、もちろん本当に雰囲気の良い小規模企業が「アットホームな社風」をアピールすることもあります。

見極める際のポイントは「求人票に具体的な数字が記載されているかどうか(休日・残業・給与)」です。

みなと

本当に優良な会社であれば、それらの数字も包み隠さず公開してアピールをしますが、「アットホーム」などのあいまいな表現しか見当たらない求人票は要注意です。

求人票でよく使われる「要注意フレーズ」

「アットホーム」以外にも、都合が悪い真実を隠すために使われる”きれいごと”には、他にもこんなものがあります。

要注意フレーズその言葉の裏側
「若手が中心に活躍!」ベテランがいない=定着率が低い可能性
「裁量を持って仕事ができる!」入社してすぐに責任の高い仕事を任せられる可能性
「未経験歓迎!」離職率が高く誰でも採用したい(悪意なしのケースも)
「積極募集中!」慢性的な人手不足。離職率が高い可能性
「成長できる環境です!」具体的な研修制度の記載がなければ口だけの可能性
「やる気・熱意重視!」スキルより安く使える人材を求めている可能性
みなと

人事として色々な企業の求人情報を見る中で、ホワイト企業ほど「働きやすさ」を、ブラック企業ほど「やりがい」を前面に出してアピールしている印象があります。あなたの「成長したい!」という思いを利用されないよう、説明会などでよくPRされるポイントを観察してみてください。

【チェックポイント⑤】面接・インターンを通じてリアルな雰囲気を見抜け!

就活生

求人票で問題無さそうなところを見つけたし、この企業に応募してみよう!

みなと

しっかり事前にチェックできて素晴らしいです! ただ、たとえ労働条件が良くても、社風があなたに合わなければ、早期離職に繋がってしまう可能性があります。そのために、面接やインターンを通じて、その会社のリアル雰囲気を観察してみましょう。

廊下ですれ違う一般社員の様子を見よう

会社に行くと採用担当だけでなく、廊下やエレベーターでたまたま一般の社員とすれ違うことがあると思います。

その社員の様子こそが、その会社の「リアル」を表す貴重な資料になります!

社員の様子から推察できるリアルな社風

  • 余裕のある笑顔で挨拶してくれたり、社員同士で談笑している → ホワイト傾向あり
  • 挨拶なし、スマホを見ながら歩いている → 社員同士の繋がりが希薄、激務で疲れ果てている可能性
  • 会議室から「怒鳴り声」が聞こえてくる → ハラスメント体質が残っている可能性あり
みなと

私が就活生の頃、採用担当の方はとても友好的だったんですが、インターンなどで全く他の社員と出会うことがなく、違和感を感じる会社がありました。最終的に選考参加を辞退したのですが、後からその業界では有名なブラック企業だったことを知り、直観に従ってよかった…とほっとしたことがあります。

一次面接が免除!? 選考に感じる違和感を見逃すな

人の出入りが激しい企業では、あの手この手で学生を集めようとしています。

そんな会社は表面上良い会社を取り繕っていても、どこかで必ずボロが出てしまうため、選考時の対応などを通じて、隠しきれない違和感を見つけることが非常に大切です。

選考中に読み取れる要注意サイン

  • 応募者の名前をよく間違える
  • メールなどの文面がいつもテンプレート(〇〇様などの仮称が残ったまま)
  • エントリーシートに書いているのに同じことを聞かれる
  • 面接でテンプレの質問しか聞かれない(自己PR、ガクチカ、志望動機だけ)
  • 内定までがサクサクと進みすぎる(書類選考無し、面接免除など)

こういったポイントが見られる会社は「離職率が高く、常に採り続ける必要がある」ため、ほぼボーダーフリーで人を集めるブラック企業であることが多く、要注意です。

みなと

私が就活生の頃、合同企業説明会で立ち寄った企業から「説明を聞いてくれた人には一次面接を免除します!」と応募用紙を渡され、何かおかしいな…と思ってその企業を調べたところ、人の出入りが激しいブラック企業だったということがありました…

ブラック企業を「根本的に」回避する2つの方法

方法①:厚生労働省の「公表企業リスト」を確認する

厚生労働省は毎年、労働基準法違反で是正勧告を受けた企業をリストにまとめて公開しています。

労働基準法という、労働者にとって最終防衛ラインとなる基準が守れない企業は、実態としてブラック企業である可能性が高いため、気になる企業がこのリストに載っていないか、事前に必ず確認しておきましょう。

検索ワード:「厚生労働省 労働基準関係法令違反に係る公表事案」

方法②:「厳選した企業だけを紹介してくれる」エージェントを味方にする

就職エージェントは、企業の内部情報(離職率・残業実態・社風)を独自に調査した上で、基準を満たした求人だけを紹介してくれます。

そのため、大量の求人票を疑いながら、自力で一社ずつ読み解いていくよりも、ブラック企業を踏む確率を圧倒的に下げることができます。

特に「キャリアスタート」は、「紹介先企業からブラック企業を徹底的に排除している」ことを公式に明示している数少ないエージェントです。

このように「ブラック企業排除」を堂々と掲げられるということは、他のエージェントに比べて紹介先の離職率データや、リアルな労働環境を本気で調べたうえで紹介を行っているという証拠になります。

「求人票を読んでも本当のことが分からない…」「一人で企業を見極める自信がない…」という方は、プロの目で既に”ふるい”にかけられた求人だけを見るということが、最も確実なブラック企業の回避策です!

▶ [キャリアスタートに無料相談して、厳選された優良求人だけを紹介してもらう]

もしブラック企業に入ってしまったら

すでにブラック企業に入ってしまい「毎日が辛い」「辞めたいけど言い出せない」と悩んでいるあなたへ。

「なぜあの時軽率に決めてしまったんだろう…」と後悔しているかもしれませんが、決してあの時入社を決めた自分自身を責めないでください。

心や体を壊す前に「環境を変える」という選択肢を持ってください。
始めるのはいつからでも遅くありません。思い立ったが吉日と言いますが、まだまだいくらでもやり直せますよ。

まずは「今の会社以外にも選択肢がある」と知るだけで、心はスッと軽くなります。
20代・第二新卒の転職支援に特化したサービスで、あなたの今の悩みをそのまま吐き出してみてください。

▶ [Re就活に無料登録して、20代から未経験で挑戦できるホワイト企業を探す]

まとめ:あなたが感じた「違和感」を信じてください

就職活動をしていると、「内定」ばかりが目標になりがちですが、就職はゴールではなく、長い社会人生活のスタート地点に過ぎません。

「年間休日は少ないけど、やりがいはありそう…」「面接官は怖かったけど、有名な会社だし…」といった、あなたが感じた「違和感」に蓋をして、入社する会社を決めないでください。

今の時点で違和感を感じる会社で、入社後に「やっぱり入ってよかった!」と良い意味でのギャップが起きることはほとんどありません。

この記事で紹介したチェックリストと逆質問を武器に、自信を持って企業を見極めてください。

あなたが心身ともに健康で笑顔で働ける場所に出会えることを、心から応援しています!

今日からできる最初の一歩
  • 気になっている企業の求人票を開き、「固定残業代の計算」や「基本給の記載」を今すぐ確認してみる
  • 年間休日の数字と「完全週休2日制」の表記があるかを確認してみる
  • 就職エージェントに自分に合った企業が無いか相談してみる

【次に読んでほしい記事】

シェア頂けると嬉しいです!よろしくお願いします!
  • URLをコピーしました!
目次